『蘇州日記』 -03
2017.09.07
『蘇州日記』 -03

09月27日 雨、朝六時過ぎ渡辺氏宅を出で、7時の急行にて、8時32分蘇州につく。駅より領事館鈴木巡査に伴われ、領事館にて市川領事に面会。11時30分、指定宿に至る。雨やまず。末次氏既に在らずときき悲観。下午、同益里に訪ぬるに果たして然り。早く眠る。

09月28日 重松商店に至り末次氏を探る。電話し、10時にして来られ、倉田氏もまだ在呉中なるを知り、同道して訪ぬ。国泰飯店にあり。これより三人にて郊外虎丘・寒山寺・楓橋鎮・西園・留園等に遊び、松鶴楼にて飯。夜、書場[よせ]に遊ぶ。郊外平和。風光温なり。

09月29日 無錫に遊ぶ。大したことなし。街は工業地にして活発。図書館の時計台より眺むるに、なかなかよし。3時10分の汽車に危く乗り、帰呉。夜、辻部隊長を訪い、末次氏方にも寄る。

09月30日 朝、末次氏方に行き、特務機関に至り、広瀬氏に遇い、省政府秘書章曙氏に紹介さる。三人にて訪ぬるに、かねて小川氏より紹介された章賦瀏氏なり。文化関係の消息をうかがう。
獅子林に遊ぶに、亭中崑曲を温習す。素人なれども面白し。
大丸にて服を注文、14.50なり。夜、開明に唐明皇を聴く。陳善甫のみややよし、ほかは俗悪。


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解説;

領事館の自動車で領事館:
昔は蘇州にも日本領事館がありました。
特務機関もあったのですね。


崑曲:
蘇州の地元の伝統的な謡。


~>゜)~<蛇足>~~
蘇州について早々にあちらこちら観光。
そして無錫にまで足をのばすとは....
頭が下がります(^^ゞ

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