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一月

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燕京歳時記 一月 「元旦」


都では元旦を「大年初一」という。
毎年元旦には、夜中に香を焚き、神を迎え、爆竹を鳴らして拝礼をする。
爆竹の音は巷中に響き渡り、休むことなく続く。

神迎えのあとは、王公や官僚は朝廷に出向いて、皇帝に拝賀する。
皇帝への拝賀が終わった後、親戚や友人に年始の挨拶をする。
これを年始まわりという。
親しい間柄であれば家に上がるが、あまり親しくない間柄だと名刺だけの挨拶となる。
このとき道と言う道には、多くの官僚達が行き交う姿が見うけられ、「車如流水、馬如游龍(車は水が流れるようで、馬は龍が泳いでいるようだ)」といったところ。
天下泰平の風景だ。

この日、身分階級を問わず、みな小麦粉をねって餃子を作り、食べる。
これはぼーぼーという蒸し菓子で、国中の人達すべてが同様に食べる。
金持ちの家では、密かに小粒の金銀宝石などを餃子のなかに入れ、それを一種の運勢占いにする。
家族の中で金銀宝石の入った餃子を食べた人に、その年一年は大吉、幸運なのだ。

『荊楚歳時記』には

正月一日には前庭で爆竹を鳴らし、山そうなどといった悪鬼を払う。

と書かれている。

また『玉燭宝典』には

正月一日を元日とする。また三元ともいうが、それは年の元(はじめ)、時のはじめ、月のはじめの三つの元(はじめ)、を意味している。

と書かれている。


訳注:


2007/04/28/
改稿2012/03/19

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