燕京雑考 目次>>燕京歳時記>>
 
一月  
二月  
三月  
四月  
五月  
六月  
七月  
八月  
九月  
十月
十一月
十二月

・臘八粥
・白菜の漬物
・粥炊きだし
・鹿の褒賞
・仕事納め
・芝居納め
・家塾のお休み
・竈の神を祭る
・春節の対句
・門神
・絵売りの小屋
・除夜
・年を踏む
・年越しのお供え
・唐の花
・チベット香
・金のなる木
・お年玉
・紅手形
・切り紙掛け
・天地の供え机
・年送りの挨拶
・神迎え

 

燕京歳時記 十二月 「除夜」


都では、除夜(大晦日)を三十の晩と呼ぶ。
この日の早朝、皇帝は太和殿にお出ましになり、臣下の拝賀を受ける。
一般官僚は上司に正式な拝謁を行う。これを「拝官年」という。

上流階級の家では、先祖を拝んで、祖先の肖像画を掛ける。
夕暮れのあとは一家が揃って過ごす。
酒などがならび、明かりが煌煌と輝き、女子供は双六などをして遊び楽しむ。
夜も深まると空は一段と暗くなり、それにあわせるかのように爆竹はますます賑やかに鳴り響く。
このころに祭壇を設け、香を焚き、天界から戻ってくる神々をお迎えする。
そのあと人々は床に臥す。
起きるとすでに明くる朝、元旦だ。
朝日が窓にうつり、爆竹が聞こえてくる。
家族がそれぞれ年賀の挨拶をして新年を祝う喜ばしい雰囲気が家中にあふれかえる。
これは短時間のことではあるけれど、新しい一年を迎えたということになるのだ。


訳注:


2002/01/14
改稿2012/01/06

<<燕京歳時記<<燕京雑考 目次