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◇ 蟒袍 ◇ 補服 ◇ 朝帽と頂戴 ◇ 朝珠、朝靴、腰帯 ◇
朝帽と頂戴
朝袍を着たときに被る帽子を朝帽といいます。 冬用:暖帽と夏用:涼帽があり、三月十五日または二十五日に涼帽(蘆)に、九月十五日または二十五日に暖帽(毛皮)へと衣替えと一緒に被る帽子が替わります。
この帽子の天辺には頂戴という飾りがついており、官位によって頂戴の種類が異なります。 |
一品:紅珊瑚 | 二品:花珊瑚 | 三品:藍寶石(サファイア) |
四品:青金石(ラピスラズリ) | 五品:水晶 | 六品:シャコ貝 |
七品:素金 | 八品:陰文の金 | 九品:陽文の金 |
未入流:陽文の金 | その他 |
大雑把に言うと、一、二品は赤、三、四品は青、五、六品は白、七品以下は金となっています。またこれらの宝石を主体にするか飾りにするかなどの区別もあるそうです。 それから科挙の各レベルの合格者についても規定があり、進士、挙人、貢生は金、生員、監生は銀の頂戴をつけました。 この他、朝帽には花翎、藍翎という軍功のあった臣下に皇帝が賜る装飾品があります。 花翎は孔雀の羽で、五品以上が単眼、双眼は大臣、三眼は皇族、王族などと功績のあった大臣が対象者となっています。 たかが帽子、されど帽子... 正式な場所でこれをつけなかった場合、厳罰に処せられたそうです。 |
2012/04/24