2003年9月17日 No,22 |
今も昔も北海道地方の野球中継は巨人戦ばかり。来年から日本ハムが移転してくるので最近は少し変わってきているのかもしれませんが、それにしても北海道民の90%は巨人ファンといわれます。当然自分も子どもの頃は巨人ファン。一生懸命淡口のバッティングフォームの真似に取り組む野球少年でした。そんな少年の心を揺り動かしたのはムッシューになる前の吉田監督率いる阪神タイガース。1985年といえば自分が本格的にチームに入って野球を始めようとしていた時期。そんな多感な時期に鮮烈なイメージを刷り込まれたおかげで、その後は苦悩の日々を送るハメになってしまいました。新庄や亀山やパチョレック、野田に松永に山沖もいたなぁ。ディアーとかシークリストなんていうまったく使い物にならなかった外国人もいました。とにかく色々あった18年を経ての今回の優勝。自分個人としては星野監督が果たした役割はメディアが書き立てるようには大きくはないと思いますが、彼の就任がきっかけになったことは確かでしょう。 それにしても18年。前回の優勝の時にうまれた子も高校三年生、よくもこんなに待たせたものです。そう考えると次の優勝の時は自分も40過ぎのおじさんか・・・。またそんなに待たされるのでしょうか。せっかく優勝したのに悩みが尽きないのも阪神ファンの特徴。そしてアメリカのどこかでこのニュースを聞いたであろう新庄のことが無性に気になってしまったのも自分だけではないと思います。でも今は素直にこの優勝の味をかみしめたいと思います。ちなみに家の窓からひとり寂しく飛ばしたジェット風船、中国人には大好評でした。 通信22号よろしくお願いします。 BASEBALL in Panzhihua 今週は思わぬニュースが飛び込んできました。10月に上海で15歳以下の全国大会が開催されることになったのです。今年はSARSの影響で春先からの野球のイベントが全てキャンセルになっていました。当然この時期にも試合があるとは思ってもいなかったのでうれしい誤算でした。しかも場所が上海、ますますうれしい。 さて試合に参加するとなると予算の獲得から、選手の選出に列車のチケット手配などやらなくてはいけないことがたくさんあります。しかも今回は時間がないため毎日中国人の同僚とともに準備に追われています。今のところは全て順調にいっていますが何せ中国のこと、どんなハプニングが待ち構えているかもしれず上海の駅に着くまでは気が抜けません。そして今回参加するのは14歳以下の選手たち。今までなら年齢が規定を超えている子の戸籍を書き換えて参加する(通信13号参照)のが常なのに、日頃から「育成」の重要性を説き続けたためか今回はレギュレーションどおり選手を選んで参加することになりました。自分自身、この選手たちと一緒に大会に参加するのは最初で最後になるため、ぜひとも精一杯やって来たいと思います。 そしてもうひとつ楽しみなのは中国国内で活動するもうひとりの協力隊員のチームも参加できそうだということ。以前この通信でも紹介した河南省の白根さんのチームなのですが、普段から中国体育界への愚痴を言い合い慰めあっている間柄、この機会に日本男児の野球は大いにアピールしたいと思います。 Thanks 利香ちゃん
加油!!藤吉!! いきなり何のこっちゃと思われた方も多いかもしれませんが、そう藤吉とはあのサッカーの藤吉信次。ヴェルディ、京都、仙台と渡り歩いた彼は今四川省の成都のチーム(中国プロ2部)に所属しているんです。そしてこの間彼がこの街にやってきました。日本人が来ること自体が少ないのにこんな有名人がきてしまった。そりゃサッカー好きの自分は大興奮です。状況を整理しますと先日攀枝花市の新体育場のこけら落としがあり、その記念試合に彼のチームが遠征してきたのです。彼もこんな四川の田舎に日本人がいるとは思ってもいなかったらしく驚いていましたが、イメージどおり非常に気さくな方で色々と話をすることができました。とにかく「いいひと」でした!自分もすっかりファンになってしまいました。実は実際に会うまでは中国の2部リーグですしもっと適当にやっているのかと思ったのですがプロ意識がもの凄く高く、真剣そのものでした。
終わりに 10月に試合があることがわかり選手たちはおおいに張り切って練習しております。ただ選手たちはその遠征メンバーに入っているのかまだ知りません。実は今回自分の提案で多くの選手に経験をつませるために登録人数を大幅に上回る数の選手を連れて行く予定です。つまり13歳から15歳までの選手たちは全員この遠征に参加できることになっているんです。しかし洒落っ気たっぷりの日本人コーチはそんなことおくびにも出しません。「真面目に練習しないやつは絶対上海につれてかないからな!」。この発言で選手たちは普段以上に真剣に練習に取り組んでいます。ただいま絶対王政展開中です。そして上にも書いた藤吉選手。本当に過酷な状況下で頑張っています。最近は成都市でも在住日本人によって「藤吉を応援する会」が結成され応援の機運も高まっています。もうすぐ始まる後半リーグ戦での活躍を期待しています。 |
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