2003年6月7日 No,17
 
自分の友人に10数ヶ国語に堪能なニュージーランド人がいます。母国語の英語以外にフランス、日本、ドイツ、ロシア語、そして南太平洋の先住民族の言語まで俗に言う「ぺらぺら」。自分に彼のフランス語がどの程度のものかは当然わかりませんが日本語はたった2年あまりでケントデリカットといい勝負。自分が書けなかった「薔薇」と「醤油」を漢字で書かれた時には日本人をやめようと思いました。それにしてもこれって本当にすごいこと。そんなにたくさんの言語が頭の中で混乱することとはないのだろうかとよく疑問に思います。自分も最近この街のアメリカ人の友人とよく食事をしたりして英語を使う機会が多いのですが、いやはや自分の英語力の乏しさに愕然としています。しかも中国語も超未熟なわけでたった2ヶ国語で頭の中がもうぐちゃぐちゃ。どの単語が中国語で、どの表現が英語だったか大混乱。きっとどちらかを完璧に習得していたなら問題もないのでしょうが、両方とも中途半端だから悲惨な状態。この間なんか英語で「私があなたを迎えに行きます。」という中学生レベルの表現も出てこなくて中国人の子どもに助けてもらいました。結論としては「語学習得はセンスの問題」と考え自分に同情しています。中国で生活し、毎日のようにネイティブの英語を聞いても話せない人は話せないんです。中国滞在1年6ヶ月目、いまだ中国語レベルは3歳児程度です。あと半年頑張らねば。通信17号よろしくお願いします。

BASEBALL in Panzhihua

ついに来るべき日がきたという感じでしょうか、今年夏に予定していた日本遠征は中止する運びとなりました。自分自身非常に残念ですがやはりSARSの影響は思ったよりも深刻でした。近い将来またこのような機会が巡ってくることを期待するばかりです。そして今回の準備段階でご協力いただいた方々、メール等で遠征の実現を応援してくださった方々、本当にありがとうございました。特にNPO法人北海道野球協議会の皆様には招待状の発送をはじめとして並々ならぬご支援を頂きました。この場をかりてお礼申し上げます。

今回参加する予定だった大会は今年8月に北海道札幌円山球場で開催される「2003ベースボールフェスティバル」。プロ野球のファームや社会人また道内の大学、高校、中学も参加して3日間にわたって行われるかなり大きな規模の大会です。今年3月、自分がチームを連れて日本に遠征したいと伝えたところ多くの関係者の皆様のご協力を得て、大会中に北海道のチームとのエキジビションマッチを組み込んでいただくことになりました。このイベントに参加することはこの街の野球の発展を考えるうえで非常に大きな意義を持つことであり、選手たちにとってもすばらしい経験になるはずでした。またこのイベント以外でも日本滞在中には北海道の高校とも数試合のゲーム、合同練習を企画しており各高校の監督さんにも早くからご協力いただいていました。本当に多くの皆様のご協力を得て、まさにもうすぐ実現というところまで来ていたのでつくづく残念です。中国台湾におけるSARS沈静化の不透明感、日本国内での宿泊施設の対応等総合的に判断して今回は中止せざるを得ないという結論に達しました。たしかに今は中国の各種目のナショナルチームの遠征も困難を極めている状況です。やはり致し方ないことなのでしょう。

しかし北海道の野球関係者の方々からは来年以降も機会があればぜひこの試みを実現させようというお言葉もいただきました。ぜひ周さんが北海道初上陸できることは祈るばかりです。自分も今回の準備段階で中国での事務手続きの困難さ、中国人が海外に出るということの重大さを認識することができました。なかなか他の外国人が見ることのできない側面も見ることができ、非常に勉強になりました。この経験を生かしながらまたこの街の野球の発展、子どもたちの成長に少しでも貢献することができればと思っています。ご協力いただいた皆様重ね重ね本当にありがとうございました。

それにしても、それにしてもSARSのさえなければー!!皆さん、冬にはまた再流行するという噂もあります。自分と子どもたちの夢を打ち砕いたこんな病気に絶対負けてはいけません。中国国内の方も海外で活動中の皆さんも気を緩めることなく注意を払っていきましょう。


めいすんず Babes!

さて気を取り直して選手紹介。左が蒲俊松(プージュンソン)、そして王超(ワンチャオ)。

まず左の蒲俊松は左打ちの好打者。まだ13歳なのに正規の球場でホームランを打ったことのあるすごい子。キャッチャーとして今後の成長が期待されます。

王超は最近急にやる気を出してきたうちの成長株。そしてどうでもいいことなのですが選手の中で一番自分に興味を持ってくれている子です(笑)練習が終わってもなかなか帰らない。すっと自分の横に座って色々お話をしたがります。信頼してくれているというよりは面白いのでしょう日本人が。技術的にはまだまだ。

今後に期待です。


周さんのひとり言

最後の最後まで日本行きをあきらめていなかった周さん。絶対にSARSは沈静化すると信じ頑張ってきましたが結局残念な結果になってしまいました。しかし今でもあきらめ切れていない様子。この間の会議の際も周さんの口からは強硬論が続出。

自分「だから今日本に行っても1週間以上隔離されるんだよ、無理だって。」

周さん「いいじゃない、その1週間で観光していればいいんだ!!」

あんたそりゃ隔離とは言わないよ・・・・。彼も当然冗談で言った言葉です。しかし日本では中国全土で感染者がでているように思われているSARS禍も、実際大部分の地域ではまさに別世界の出来事。それだけに諦めきれないのでしょう。気持ちはわかります。


終わりに 

先週から北京にいる友人からの情報によれば、北京でもマスク姿は非常に少なくなってきているとのことです。逆に彼がマスクをして街を歩いていると前を歩いていたおばあちゃんの集団が逃げて行ったそうです。それだけSARSも落ち着きつつあるということなのでしょう。しかしトロントの例もあります。再発しないとも限らない。中国人民も気を緩めることなく対策に当たって欲しいものです。それにしても今も日本のニュース映像で流れるという「マスク姿が溢れる北京の街中」ってどこのことなのでしょうか。友人曰く空港から市中心へのバスの中でもマスク着用者は50人中2人だったそうです。いずれにしても北京も平穏な日々が戻りつつあります。ちなみに現在は中国へのツアー代金が破格の低料金のようです。ぜひこの機会に中国へ!

 

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このメールに関してご意見ご感想をどしどしおよせいただければ幸いです。同時に現在我がチームではチームのPR活動に非常に力を入れております。ご迷惑でなければこの記事をお知り合い、ご友人にどんどん転送していただければと思います。重ねてよろしくお願いいたします。

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