2003年3月12日 No,10
 
書こうか書くまいか迷ったのですが、今回はまずうちの同僚が遭遇したとんだ災難の話。

中国という国は実際住んでみると、かなり治安は良いと感じています。大都市ならいざ知らず、ここでは外国人が一人で歩いていても危険を感じることはそう多くはありません。だいたい中学校の夜の自習が終了するのが10時位で、その時間に子どもがぞろぞろ帰っていくわけですから治安の良さが想像できるでしょう。自分自身襲われることなんてないなとタカをくくっているところがありました。しかしそんな薄っぺらな安心感を吹き飛ばす事件がおきてしましました。

3日ほど前、自分の同僚(野球のコーチ)が深夜1時頃ひとりで帰宅途中、3人組の男にいきなりビール瓶で殴られ頭を数十針縫う大怪我をしました。3人組は携帯電話、財布を盗んで逃げまだ捕まっていません。しかも場所は自分の家のすぐ目の前!!彼は現在も入院中ですが命に別状はなく一安心といったところですが、病院に駆けつけたときには言葉もほとんど話せず、危険な状態でした。犯人は麻薬中毒者らしいという話ですが、油断しきっていた自分にとってもショッキングな出来事でした。

 どこの国だろうと関係なく油断せずに、きちんと自分の身を守らなくてはと再確認していた今日この頃でした。ちなみにこの事件を同じ街に暮らすアメリカ人に話したところ、「俺は大丈夫、俺に何かあったらアメリカ政府が黙っていないから」と自信満々に答えていました。さすが生まれも育ちもカリフォルニア・・・・・。通信10号よろしくお願いします。


BASEBALL in CHINA

アメリカからは多くの日本人プレイヤーの活躍ぶりが伝わってきますし、日本では阪神の例年通りの(?)開幕前の調子の良さを発揮しているようで、いよいよ野球シーズン到来といった感じでしょうか。

 さてそんなプロの盛り上がりともに、今年はアテネオリンピックの野球アジア地区予選が行われます。日本は長嶋監督の下、プロ主体で大会に臨むようですが、アジアの出場国枠は現状では2カ国、プロが参加したとしてもシビアな戦いになるでしょう。今のアジアの勢力分布は3強多弱。3強は当然韓国、台湾、日本。その他としては中国、タイ、フィリピンなど。予選では3強は決勝トーナメントから参加、その他の国でもう1カ国の決勝T参加国を決めて、最終的には4カ国で二枚の切符を争うことになります。そこで今回は皆さんからよく寄せられる疑問、「中国はどんくらい強いんじゃ?」ということについて。 

 中国国内では現在4チーム(北京、天津、上海、広州)によってプロリーグが組織されています。今年は発足2年目(3月下旬開幕)、アメリカなど外国人選手の参加も決定しているようで、よりハイレベレルな戦いが予想されます。自分自身公式戦は見たことがありませんが、練習やオープン戦は何度か見る機会がありました。確かにあらゆる面で日本のトップからは数段落ちますが、100%の実力を発揮すれば番狂わせが起きるレベルまでは来ていると思います。実際代表チームは去年イタリアで行われた世界大学選手権ではアメリカ、カナダに勝利、しかも決勝トーナメントでは優勝したキューバに惜敗(0−2)、レベルアップを世界にアピールしました。その後釜山のアジア大会でも3位決定戦で日本に敗れはしましたが4−7のクロスゲームを演じました。長嶋さんもこのゲームを見て中国の成長を実感したようですが、他の国の想像以上に中国は強くなっています。

しかし日本で中国の野球が草野球程度に思われているのもわかります。たった15年ほど前、徳島池田高校が全盛だったころ、池田を中心とした高校選抜が中国に来て、代表や社会人チームと試合したらしいのですが、中国側のレベルといったらそれはもうひどかったようです。きっと甲子園後で旅行感覚だったであろう日本の高校生に、トップ選手たちがほとんど歯が立たなかったわけです。それを考えると近年のレベルアップはたいしたものです。

今年のオリンピック予選での目標は決勝T進出とそこでの一勝らしいですが、個人的にはさほど難しい課題ではないように感じます。中国相手となると日本などは投手のレベルを落として臨んで来るでしょうし、しかも監督は長嶋さんですから・・・。日本が野球でオリンピック出場権を逃すことなど日本人として耐え難いことですが、旧態依然として変化のない日本の野球界が大きく変わるためにも、ここら辺で大きなショックを受けることもいいのかもしれません。いずれにしても頑張れ中国代表!でも予選が行われる札幌にはあまり美味しい中華料理屋さんがないかもしれない。食を重んずる中国人、大丈夫かなあ?


めいすんず Babes

今回は2選手ご紹介。左がリュウツェンリン、右がリージュンイン。この2人はプライベートでも大の仲良し、学校の座席も隣同士、しかも身長も同じくらい。だから自分はよく名前を呼び間違います。そこで2人一緒に選手紹介。2人とも小学生の頃から野球を始め、今のチームの中では非常に経験豊富。ルールもよく知っているし、技術も悪くない。そして2人とも異常なほどの負けず嫌い。まるでブラジル人並みの負けず嫌い。お遊び感覚のリレー競走でも自分のチームが負けようものならもう大変。遅かった奴を怒鳴り散らすわ、相手チームを罵るわ。こんな子はきっと日本では絶滅の危機。いずれにしても将来性は豊かなふたりです。ところで「選手紹介なんかされても、あまりよくわからない」というご意見を読者の方から頂きましたがそんなことはありませんよ。とくに左のリュウなんか自分が一番将来性を買っている選手。間違いなく上のレベルにいける選手です。ひょっとしたら日本で活躍することになるかもしれません。今から目をつけておけば将来大きなペイバックがあるかも。お金でも送ってくれればどんどん栄養つけさせます。青田刈り大いに結構、資金援助大歓迎!さあ、あなたも攀枝花野球チームの優良株に是非ご注目を!


お母さん in Panzhihua

今回はちょっと街の様子も。日本のお父さんたち、注意してください。もしあなたが会社から中国四川省に転勤を命じられたら断るか、もしくは単身赴任にしてください。なぜかってそりゃここ四川は「かかあ天下」のメッカだから。もう女性の強さといったら世界に類を見ないでしょう。中国では共働きが一般的。拘束時間も日本ほどタイトではないので余裕を持って女性も働けるようです。その点はとってもいい。ただそれと関係しているかは知りませんが女性が非常に強い!というか怖い・・・。家の中でも男性が毎日の食事を作る家庭もたくさんあります。そして四川省では中国一その傾向が強い。通信上での周さんのくだりでお気づきの方も多いと思いますが、彼も例に漏れずです。この間なんか街で豪快な夫婦喧嘩を見ました。奥さん、旦那さんのネクタイ引っ張って罵っていました・・・。世界広しといえども女性がネクタイ引っ張りながら男性を威嚇する姿はそう見られるものではありません。奥さんが四川の女性に影響受けたら大変でしょう。転勤は断ってください。


終わりに 

早くこの通信を送りたかったのに昨日からの停電でパソコンは開けない、洗濯もできないでもう大変でした。中国に来て何度も停電、断水、電話断絶を経験していますが、それでも対応しきれずにあたふたしてしましました。やっぱりエジソンは偉大です。きっと日本に帰ってからは当たり前のことにも感謝し、感動してしまうことでしょう。中国人に負けずに図太い神経で頑張らねば。

 

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