北京に暮らして
 
38:新聞 

2003/03/24

ついに、アメリカによるイラク攻撃が始まってしまった。
中国でももちろん戦況が報道されている。
外国にいる記者とスタジオを中継でつないで、本格的に放送しているが、
このようなことは始めてみた気がする。

そういえば、中国に留学したころ、
「中国には新聞はない、あるのは『旧聞』だ」と聞いた事がある。
中国語で「新聞」というとニュースという意味で、
日本語の「新聞」は「報紙」というので、ちょっと混乱してしまうが、
ここでは「ニュース」の意味だと思って欲しい。

時代が時代だった事もあり、新聞もニュースも政府や共産党の発表が主で、
三面記事なんて、無いに等しかった。
だからニュース番組でも録画でよかったのだ。
中国のニュース番組が生放送になったときには、
日本でもそのことがニュースになったぐらいだ。

そんな中国で、CNNと変らないような報道
―ちょっと褒めすぎだけど―
が見られるなんて、正直いって信じられない。
そして、これだけのニュースが見られるなら、
外国のテレビにこだわる事もないなぁ と思うようになった。

子供達がテレビで攻撃の報道を見ていた。
我が家では数ヶ国の放送を見る事が出来るが、
そのほとんどで同じ映像が映っていた。
気がついたら、子供達が合わせていたチャンネルは中国中央テレビだった。

いつのまにか中国でも「新聞」は「新聞」になったのだなぁと、
そんなことを思った。


│アメリカ系のインターに通う子供達は、
│イラク攻撃の始まった次の日(金曜日)臨時休校になりました。
│北京に来てから3度目の臨時休校です。
│そのたびに平和を願わずにはいられません。

 
このコーナーは、Ojinさん主宰の≪WEB_熱線≫=市井から見た中国=というメールマガジンに掲載されたぽんずの雑文を転載しています。

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(c)中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」2009