◇北京に暮らして
33:同じ漢字だけど 2003/02/17
日本人にとって、中国語はある程度手間が省ける言語だと思う。
小さいころから大変な思いをして漢字を学んだ分、
他の言語を母国語とする人達とちがって、漢字を改めて勉強する必要がない。
(その反面漢字がしっかりしていない子供達にとっては、
漢字の読み方がまた増えてしまうため、大変な思いをするらしいが)漢字が同じだからと言って、意味まですべて同じというわけではなく、
時々それをネタに大笑いする事がある。先日は、現在公開中の子供向け映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」
「[口合]利波特與密室」という中国語の題について、
日本で中国語の先生をしている 友人と大笑いをしたばかりだ。「『ハリーと密室』ってなんか、すごい!」
2月14日のバレンタインデー。
これは中国語で「情人節」というが、
「情人」というと恋人と言うよりも..なんかなまめかしい、、
そんな言葉に聞こえてしまうのは、私だけだろうか。そういえば配偶者を「愛人」というけれど、
(今はあまり聞かれなくなったような気がするこの言葉)
日本人が聞いてしまうと、別な意味にとれてしまうし、
中国人が、「第三者」という部外者を指す日本語をみたら、
日本人が、「愛人」という言葉で受けたのと、同じ印象を持つだろう。同じ文字を使っているだけに、意味が微妙に違うというのは
大変な誤解を招きかねない。そういう微妙な言葉に出会うと、なんか居心地が悪くなる。
中国人はなんとも思っていないのだろうけれど、
こちらは変にいろいろ考えてしまったりして……。話は変わるが、中国語の外来語を見ていると、とても面白いと思う。
漢字しかないだけに、工夫されているなあと常々感じている。
そんな言葉の、元の意味を探るのも面白い。ここにも日本語と中国語の語感の差があるからか、
日本人のイメージでは考えられないことばに出会う事もある。
大笑いしたり、含み笑いをしてみたり、そして失敗したり、……
同じ漢字を使っていているからこその面白みが、こんなところにあると思う。┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ お便りで頂きました感想。
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┏━━━━━━━━━━「PACKMANさん」男性@七十代@神奈川
ぽんずさんの漢字のお話し、まったく同感です。
以前、無錫に居たとき、会社の女の子が日本語を学習するということで、
なにやら、簡単な日本語学習の本を買ってきて見ておりました。
私も興味があって見せてもらったら、全部漢字で書いてある!!
なんと、日本語の発音が全部漢字!!我々からみて、面白いやらビックリするやら、ともかく大笑い!!
(笑っちゃいけないよね..)でした。日本では、カタカナが外来語表記に使われますが、これが便利の時もあるし、
カタカナを知らない中国人にはまったく不便。
更に、カタカナを読めても、その発音は英語とはかけ離れ、英語を知っている 中国人にも、聴不ドン看不ドン(チンプンカンプン)
便利なようで、不便なカタカナですね。ちなみに私の仕事では、
日本からの資料などには カタカナ英語は使わないようにしています。
┗━━━━━━━━━━┏━━━━━━━━━━「ぽんずさんから謝謝!」
PACKMANさん 発音を全部漢字で書いた日本語の教科書、私も見てみたいです。
五十音を、全部作ってみるのも楽しいかもしれませんね。カタカナ日本語については、 何となくわかるから……という中国の若い人もいます。
というのも、中国語も横暴な音訳(発音が似た漢字に無理やり当てはめる)を よくするからです。でも、
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│ちなみに私の仕事では、日本からの資料などには
│カタカナ英語は使わないようにしています。
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とのこと、脱帽いたします。
各方面で交流が広まるにつれ、問題なのが言葉。 特に専門用語。
勉強、勉強、また勉強……しないと、追いつけないようです。
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このコーナーは、Ojinさん主宰の≪WEB_熱線≫=市井から見た中国=というメールマガジンに掲載されたぽんずの雑文を転載しています。 <<WEB_熱線>>=市井から見た中国=登録は↓をクリック!
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(c)中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」2009