北京に暮らして
 
14:身近にある漢方

先日、今まで経験したことのない重度の肩凝りになった。


それを中国の人に説明すると、「受風了(ショウフォンラ)」と一言。
だから、マッサージなんかではだめで、「吸玉」の治療を受けるようにアドバイスされた。

別のとき、口の中があれて困っていると「上火了(シャンフォラ)」。
「上火了」という場合、腹痛、頭痛などにもいわれる。

こういうときは「取火」の作用のある薬を飲み、食べ物もそういう作用のある食べ物を食べなさいといわれる。
そういえば、テレビでも子供用の「取火」の宣伝をよく見かける。

こういった言葉は、漢方の医療に根付いた言葉だ。
「受風」は風に当って体を冷やしてしまった状態。
「上火」はのぼせた状態を表している。

そんなときには、まず食べているものに注意する。漢方からすると、食べ物も陰、陽に分けられ、そのときそのときに合ったものを食べることが基本になる。中国の人たちは、そういうことを実によく知っている。そしてよく教えてくれる。

春は、あまり早い時期から薄着をしない、
秋は、あまり早い時期から厚着をしない。
とよく留学時代に教えられたが、これも身体の調節を考えてのことだ。

中国の人たちの、いってみれば民間療法、を聞いているだけでも十分に漢方の勉強になりそうだ。

上述の肩凝りは、結局お手伝いさんに吸玉をやってもらって随分楽になった。

 
このコーナーは、Ojinさん主宰の≪WEB_熱線≫=市井から見た中国=というメールマガジンに掲載されたぽんずの雑文を転載しています。

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(c)中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」2009