北京に暮らして
 
3:二人の子供

私には二人の子供がいる。上が娘で、下が息子だ。
日本では、まあ、標準的といえるだろう。
ところがこれも北京、いや中国では標準ではない。
ご存知のようにこちらでは一人っ子が普通だ。
(普通と書くのは、たまに複数の子供を持った人がいるから)

そんな私が子供を二人連れて買い物に行くと羨望のまなざしで見られていることに気がつく。

「二人ともあなたの子供?」

「一姫二太郎!なんて理想的なの!」

「日本には育児制限がないの?」

などなど声をかけられることも多い。
まだ子供が小さかったころには、ヒマな店員さんが子供の相手をしてくれることもあって、ゆっくり買い物ができたという経験もした。

けれど、中国の人たちに羨望のまなざしで見つめられる私のほうは、時として一人しか子供のいない中国の人たちが羨ましくなる事がある。
習い事に連れて行くといつも思うのだけれど「関係ない」という顔のもう一人の子供を連れて行かなくてはならない。

いまでこそ楽にはなったけれど、下の子が小さかったときにはそれは大変だった。そして周りを見渡せば、みな親を独り占めしているのだ。
「私は気にならないわ」と娘は良く言うのだけれど、下の子の体調が悪く娘にレッスンを休ませなくてはいけなかったときなど、何度となくつらい思いをした。

でも、子供が二人いるということは、ずっと子供たちに関わらなくても良いという利点がある。
子供たちだけで勝手に遊んでいるし、勝手に遊んでいる間、私は自由だ。
ちょっとした時間、子供たちだけにしておいても遊ぶ相手がいるのだから安心だ。もし一人だけの子供ならそうはいかない。

子供の相手をずっとしなくてはいけない、というのはかなり大変だと思う。
そう考えると、二人で、ま、いいんだよな…とそう思う。

 
このコーナーは、Ojinさん主宰の≪WEB_熱線≫=市井から見た中国=というメールマガジンに掲載されたぽんずの雑文を転載しています。

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(c)中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」2009