8. 歴史-7


8.宋-1 北宋

分裂しながらも経済的に発展した江南を基盤に、中国は再び統一されます。統一を成し遂げた宋の太祖・趙匡胤は藩鎮など武人の力を抑え禁軍、つまり皇帝直轄の軍を強化すると共に文治政治を推進します。このことにより君主独裁の中央集権体制の確立を図りました。この時代、隋唐に始まる科挙制度が確立、女性の纏足もこの時代あたりから始まったと言われていますし、中国古代の三大発明(火薬、羅針盤、木版印刷)はこの時代のものです。このようにこの時代は中国の新しい一つの時代が始まったとも言えるかもしれません。

この時代、都は汴京(開封)にありましたが、杭州は「東南第一州」と皇帝にも言われた町でした。また「天上天堂、地下蘇杭」ともいわれるようになったのもこのころからです。経済の基盤は絹織物と木版印刷でした。絹織物の生産量はこの一帯で全国の1/3を超えていたといいます。また木版印刷は国子監の書物のほとんどが杭州で印刷されていました。またこれらは高麗、日本への主な輸出品にもなっていたのですが、あまりにも流出が多くのちに蘇軾によって禁輸とされました。しかしその後も密輸されつづけ、そのお蔭で現在、中国に残っていない書物が日本に残っていて貴重な資料になっているものもあるのです。それ以外には酒造(紹興酒かな??)、造船、扇(今にも残る、黒地に金の模様の扇かな?)の製造などが主要な産業でした。産業の発展は国内の河川輸送をも発展させ、その発展につれ海外貿易も盛んになり、杭州は主要貿易港の一つとなりました。

経済的にも反映してきた杭州は大都会になり、多くの著名人を輩出します。中でも有名な人達を紹介しましょう。

喩皓 (五代末期-宋初期) 建築家 特に塔の建築で有名。鳳凰山麓の梵天寺の塔の建築にも携わったらしい。また宋の太宗がべん京に十三階建ての塔の建築にも関わっている。

畢昇 活版印刷の発明者と言われている。それまでの文字を彫っていた印刷は杭州でも発達していたが、価格も高く、時間もかかったため、それに改良を加え原始的な活版印刷を発明したと言われている。

沈括 (1031-1095) 農地改革、太陽暦により十二節気を確立、天文観測機器の製作、地図の作成などなどに功績のある万能科学者。その著作「梦渓筆談」は26巻の大作で中国古代の数字、天文、気象、地質、鉱物、地理、物理、化学、工事、プロセス、農芸、考古学、言語、文学芸術、医学、人類学、動植物学、生物科学等重要な成果についてかかれており、貴重な科学資料となっている。

 

一口メモ <蘇堤>

蘇堤は西湖の西側に六つの橋で結ばれている長い堤で、「唐宋八大家」の一人として有名な蘇軾こと蘇東坡は二度が杭州に官僚として在職しました。1089-1091の任官の間に交通の便をよくするために築いたのが「蘇公堤」、「蘇堤」です。西湖十景では「蘇堤春暁」といわれています。


写真は跨虹橋

六つの橋は南から映波橋、鎖瀾橋、望山橋、圧堤橋、東浦橋、跨虹橋です。

 


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中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」