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暑気払いの緑豆湯


暑さよけの飲み物はなんといっても緑豆湯。緑豆を煮た、いってみればお汁粉の汁のようなもの。冷やさずに飲んだり、冷やして飲んだり。現在でも暑気払いの代表的な飲み物で、暑いときになると、交通整理の警官や、警備の兵士たちに振舞われます。

夏至を過ぎると、大棚の商店や薬屋、そして参拝客の多い寺院などでは店や門前に緑豆湯の 鍋や壷をおいて人々に無料で振舞いました。これは「捨暑湯」といわれました。場所によっては 幌で覆った場所を準備して人々に緑豆湯を喜捨しました。しかしこういったものは1930年代で見られなくなりました。

なぜ、緑豆なのか不思議だったのですが、緑豆には清熱解毒作用、利尿利水作用があるのだそうです。ですから夏に温かい緑豆湯を飲むのは、汗をかくためと、内臓を冷やさないためのようです。

ある暑い日に、住まいのアパートの警備員さんたちがなべを囲んでいるので近寄ってたずねると、「緑豆湯だよ。暑気払いにいいから飲んでみる?」とのこと。そういう警備員さんたち、みんな20才そこそこ。それでも冷たいものなど飲まずに温かい「緑豆湯」を暑気払いに飲んでいたのが印象的でした。一言で言うと、丁度甘くないお汁粉の汁。体が温まり、外気の熱さが忘れられる、そんな暑気払いの飲み物です。


感謝:
緑豆の効用については、中華風手料理桂林の古橋さまからメールをいただき、
教えていただきました。ありがとうございました!

2000/07/07
改稿2005/07/24
改稿2010/07/28

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