中学部

クラリネットを吹き始めて3年目。中学部に入学した彼女は、Enrichment Courseという芸術、スポーツ、語学などからの特に好きな科目を選んで受ける選択授業の一部となります。この授業は中学部の学年をオープンにしてレベル別にクラス分けがなされます。(もちろん一般の音楽、体育、語学の授業は別にあります)。そうです、小学部最後に書いたバンドの希望欄でレベルについて言及されていたのはこの理由があります。ブラスバンドの場合、Beginner(初級)、Intermediate(中級)、Advanced(上級)の3バンドにわかれます。小学部時代にまじめに、一生懸命練習していたYokoはAdvanced Bandに数少ない6年生として参加することが出来ました。

はてさて、中学部になると授業の一環にブラスバンドがなってしまうため、特に取り出しのレッスンもなければ、放課後の練習もありません。あとは個人の努力次第と言うことになってきます。Advancedともなると演奏する曲も難しくなるので、家での練習は欠かせません。音楽についての教養を養うために先生はときおり演奏する曲を作ったッ作曲家について調べてくるように宿題を出します。こういうときには百科辞典を使ったり、インターネットを使ったりしていろいろと調べます。ブラスバンドの専門の曲の作曲家は最近の人が多いので、百科辞典ではなかなか調べることが出来ず、インターネットでCDの曲目リストなどをたどって行った方が詳しく知ることができることがわかりました。

以前から、家の決まりは、「まずピアノ、そしてクラリネット、そして宿題」という順番があります。ピアノが一番近所迷惑になるので、家に帰ってきたらまずピアノの練習。クラリネットはピアノの音より小さいのでその次。宿題は誰にも迷惑をかけないので一番最後。でもそれはYokoのその日の状態に任されます。宿題が終わりそうにもなかったらまずクラリネットの練習を削り、そしてピアノの練習を削ります。でも練習を削りすぎたときの結果はYoko自身がよく知っているので自己責任となるわけです。

そんなある日、たくさんのインターナショナルスクールのブラスバンドの生徒たちから優秀な生徒を集めたバンドの演奏会に向けたオーディションのお知らせがありました。今年度はトルコであるということ。「合格したらトルコに行かせます」という親の同意があってはじめてオーディションを受けることが出来ます。親としてはとても無理だとは思いましたが、上には上がいると言うことを知るよい機会だと思いオーディションを受けさせることにしました。そうなると練習には一生熱が篭ります。このころになると「ピアノ、宿題、クラリネット」の順番になってきました。

オーディションは土曜日に学校でありました。結果が出るのは1ヶ月後のこと。とても無理だと思っていた私の予想を越えてなんと補欠合格。欠員が出たらトルコ行きです。そして補欠で筆頭だったらしく、発表された時点ですでにYokoのトルコ行きは決まってたようです。

Advanced Bandの生徒たちはそれ以外にも、演奏旅行などという機会もあります。今回は韓国のソウルのソウル・インターナショナルスクールとソウル・フォーリンスクールの演奏会で演奏するためにでかけました。

時にはクラスの先生に、「もう少し勉強なさい」といわれるYoko。これだけ熱中できるものがあったらそれはそれでよいのでは...とかつてクラリネットに熱中していた妹をもつ母親は思うのでありました。はてさて、どんなバンド生活を中学部では送るのでしょうか。7年生、8年生とまだ中学部は続きます。これ以降のバンドの様子は折を見てご紹介して行きたいと思います。

 

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