北京に暮らして
 
43:一時帰国しない理由 

2003/05/05

北京に滞在している日本人に対して、帰国を検討するよう勧告が出た。
1989年の天安門事件の時の退避勧告以来のことだ。
実は、そのときも北京にいた。
そして、大慌てで日本に帰った。

そのときと、事情はまったく違うけれど、帰国勧告が出る前から、
なにか連想させるものがあり、あのときの事を思い出していた。

あの時と今回は、まったく事情も異なるけれど、情報は少なく、
パニック状態に陥っているという点では似ているかもしれない。

今現在、私はまだ北京に残ることにしている。
もともと隔離されたようなところに住んでいるし、
子供達の学校は休校にならず授業が続けられている。
家も学校も、一般の中国の人達に比べたら隔離の危険性は少ないだろう。

それよりも、空港、そして飛行機内での感染のほうがこわい。
そして、私自身、普段でも咳き込みやすいが、特にこの柳絮の季節は最悪で、
咳き込みながら空港、飛行機内で、このご時世、何事もなく過ごせるとは思え ない。
そんなこんなが、その理由だ。

それに加え、日本に帰っても10日間は外出などは出来ない。
帰っていった子供達は、
いろいろな面でつらい思いをしているとの話しも聞こ えてくる。
とはいえ、北京市長代理が、予防・治療が難しいという説明をしているので、
どこかで帰国を決めなくてはいけなくなるかもしれない。

でも、中国人の友人らも一時期ほど慌ててはいないし、
子供の学校は通常通りに授業を行っている。
しばらくは様子を見てみようと、思っている。

 
このコーナーは、Ojinさん主宰の≪WEB_熱線≫=市井から見た中国=というメールマガジンに掲載されたぽんずの雑文を転載しています。

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(c)中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」2009