17. 杭州の老舗 / 特産品


古都の杭州には老舗が卓さんありますが、全国的にも特に有名な杭州の老舗をご紹介しましょう。

 

・胡慶余堂 清同治十三年(1874)開業の薬店。北の北京の同仁堂と並び称される南の老舗。開業者は胡雪岩という銭貸し。左宗棠が浙江巡撫のときに重用され政商となりあがる。店は、裏で薬を製造、表で売るというスタイルをとっていた。薬の調合は、宋の皇室に伝わる調合を元にしていた。昔の店舗は現在博物館となっていて、旧式の南方の家屋の様式を見る事が出来る。

 


胡慶余堂の内部

・王星記扇荘 清光緒元年(1875)王星斎が開業。黒紙扇は「貢扇」として朝廷に献上されていた。大きく分けると15種類、細かく分けると400種類もの扇が現在でも作られているが、黒紙扇と檀香扇が最も有名。特に黒紙扇は棕櫚竹を骨とし桑紙をはり、その上に両面に柿しぶが塗られている。涼をとるために使われるばかりではなく、日傘や雨傘の代わりにも用いられたので、「一把扇子半把傘」と称された。

・張小泉剪刀 300年以上の歴史がある。「青山映碧湖、小泉満街巷」とその賑わいは表現された。品質、美しさ、そして価格の安さなどすべての面で名を馳せていたと言う。安徽人の張大隆が杭州に店を構えたのが康煕二年(1663)。その後「龍泉宝剣」の製造方法をとりいれはさみを製造した。その子、張小泉が後を次いで、店の名前を張小泉にかえたという。乾隆帝は杭州に来るたびにここで鋏をかい、それから宮廷の鋏はここの物が使われるようになった。

これ以外にも、萬隆火腿元状楼(麺のお店)、頤香斎(お菓子やさん)、張允昇(元は糸のお店、その後帽子屋さんそして百貨店)、朱養心膏薬店都錦生織錦辺福茂(靴屋さん)などなどがあります。
←老舗が集まっていた河坊街にある萬隆火腿

レストランの老舗は、楼外楼知味観などでしょうか。楼外楼は、芥川龍之介が杭州を訪れたときに食事をしています。

特産品は 絹、龍井茶、蓮根粉、じゅんさい、白菊(お茶として飲む)、金魚、天竺箸、宋の宮廷で使われた陶器を模した青磁などがあります。

あれやこれやをご紹介しましたが、ご自分の目でよいものを探して、お楽しみ下さい。

 


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中国歴史・習慣・風俗の雑記帳「ぽんずのページ」