◇ ある所にとても怠け者な女がいた。
食事の仕度から、何から何まで夫がやっていた。
女はただ手を伸ばして服を着せてもらい、口を開けて飯を食わせてもらうだけだった。
ある日、夫は一寸した用で出かけなければならなくなった。
五日経たなければ帰ってこれない。
夫は飢えては困ると、五日間食べるための大きな焼き餅を作って女の首からぶら下げた。
そして出かけていった。
夫が帰ってきてみてみると、女は三日前に死んでいた。
夫は驚き、死んだ女を見ると、首からぶら下げられていた餅は、口の周りが食べられていただけで、餅は動かされていなかった。
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