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行火(手炉)


先日、小説の中で行火に出会いました。

このとき彼は明の時代の銅で作られた小さな行火を手にしていた。嘉興の張鳴岐の手になるものだ。杭九斎は精巧とはいえそれほどでもなく、線が複雑に重なり、素朴で威厳があり、形よりも質がに重きを置いた、この火鉢の蓋の部分が好きだった。

「南方有嘉木」より

小説でこの部分を読んだときから、これがとても気になっていました。

機会があってネットでお友達になったセントさんをご案内して骨董市を冷かしていたとき、そういうこともあって行火が気になっていたのですが、聞くと「張鳴岐の刻印が後にあるんだ!」と売り子。本の中で知った名前です。だから明代の物だと。それを信じはしないけれど、色の薄い部分にはコウモリのデザイン、そして四君子(竹、梅、蘭、松)の模様も気に入ったし、蓋の部分が穴が開いているのではなく、葉が重なるような模様になっているのも、本を読んだときに描いたイメージだったので、偽物でもいいから、参考物件としてほしいな... と購入をきめました。

この行火は、この日、ご案内したセントさんがプレゼンとしてくださいました。ありがとうございました。

 


2003/03/27
改稿2011年07/11

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