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文人の描いた旧都・北京 彭子岡 『北平歳寒図」』より
北京在住の日本人 


日本人は北平においても活気溢れている。金持ちはお上の後ろに集まり、貧しいものは法令下なんとか先進的な位置にへばりついているいるといったように。

東城のある胡同では、たくさんの着飾った日本人子女が見受けられる。また東安市場の日本人の購買力は特筆するに値する。

そして、日本人の中国恋慕の根幹は、北平にあるようだ。

河北省政府が「新生活運動」を繰り広げるなか、特に注意したのが生活の日本式の生活をいかに排除するかということであった。しかし弁当を携えること、冬にマスクをかけることなど排除できないことがある。

194?年冬


はっきりと何年と書かれていないので、前後の文章から何年なのか後ほど考証したいと思います。

かつて北京にはたくさんの日本人が住んでいたといいます。特に東城区に多かったようで、私も何度か東城区のあたりをご案内したことがあります。

この文章から見るに、マスクは日本から中国に行ったのでしょうか。お弁当などやはり中国の人たちにも便利だったのでしょうね。


彭子岡 (1914-1988): ジャーナリスト、作家。

テキストは:
「北京乎・現代作家筆下的北京(1919-1949)」
三聯書店


2005/04/15

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