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文人の描いた旧都・北京 鄭振鋒 『北平』より
柳絮


前略

そよ風が吹くと、あたり一面の白い柳絮がくるくると転がり、次第に球状をなし、壁の隅に押しやられる。まだ空いっぱいに舞う綿のような小さな塊は、しばしばあなたの顔にへばりつき、鼻の穴を無理やり塞いでしまう。

後略

1934年11月3日


どこかに柳絮について書いたものがないかと、本を繰っていたところ鄭振鋒の「北平」という文章の中に本の少しですが、触れられていました。「中学生」という雑誌に載せられた文章で、北京の四季を中心に名勝などが書かれています。

柳絮についてはたったこれだけ触れられているだけで、ちょっと不満が残るのですが、出だしには「春北京にやってきたら…」黄砂の出迎えを受けることが書かれていて、とても面白いです。黄砂についての部分は、また別途ご紹介します。


鄭振鋒 (1898-1958): 福建省出身の作家、文学者。学生時代に五四運動に参加。瞿秋白らと「新社会」を創刊。文学研究会を主宰したり、商務印書館で編集に携わる。1931年からに北京大学などで教鞭をとるかたわら、研究にもいそしむ。著書に、「挿画本中国文学史」、「中国俗文学史」など

テキストは:
「北京乎・現代作家筆下的北京(1919-1949)」
三聯書店


2005/04/04

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