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101:探海侯


団城(北海公園の南門の西にある。古くは金の時代の離宮があった場所)にある折れ曲がるように生えている松の古木がありました。、太液湖の漣のようだと乾隆帝により「探海侯」という爵位に封ぜられました。

太液湖は、日本人ですとどうしても長安の太液湖を思い浮かべますが、各王朝、宮殿、離宮などの池の名前になっていたようで、元、明の時代は現在の北海、中海をそう呼んでいたそうです。その折れ曲がった様が、北海、中海の漣のようだったのでしょうね...

「探海侯」は現存していませんが、団城には「遮陰侯」(柏)、「白袍将軍」(白松)に封ぜられた樹齢700年を数える古木が残っています。


「遮陰侯」(柏)と、「白袍将軍」(白松)
中華古樹銘木 より

追記:

「舊京返照集」という北京の昔の写真集を見ていたところ「団城探海松」という写真を見つけました。残念ながら、撮影時期はわかりませんが、絵の雰囲気は伝わってきます。

 


2012/05/08
追記2012/05/27

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