東北旺と西北旺の名前の由来
留学したばかりのころ、中国人になりすまし東北旺の「中日友好人民公社」によく出かけました。あの時代、あのあたりは外国人に開放されていない場所でした。 あのころから東北旺の「旺」という字が実は気になっていたのですが、それはただ、日本人に珍しい字だったからだけかもしれません。 そしてその後、東北旺とそしてちょっと奥に、「西北旺」があることに気がついて「旺」が何かを指しているのではとずっと気にかかっていました。 地名の由来についてかいてある本を手に入れ、調べてみると、こんなことがわかりました。 このあたりに「百望山」という山があったそうです。万寿山、金山口。それに連なる山が「百望山」。北京を望めることからその名前がついたのでしょうか。その山は後に「安河山」と名前が変わりますが東児望、西児望という地名だけは残りました。「百望山」の東、そして西という意味です。 中華民国の時代になり、それらの地名は盛んであるという意味の「旺」を使った、「東北旺」と「西北旺」と変わりました。 このあたりはかつて「秧歌」で有名で「天下第一会」と呼ばれていました。それが最近老人たちの手によって、復活されようとしています。かつて山には廟があったりもしたそうですが、何も残っていないそうです。 90年代、「百望山」という名がよみがえりました。「百望山防火瞭望塔」が建てられたということです。 注)東北旺は北京市の頤和園、円明園の北にある地名です。 かつては農地が広がっていた地域でした。 参考文献「北京地名典」 中国文聯出版社 |
2001/08/24